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パドルの選び方ガイドでは、「重さ」「形」「コアの厚み」を、最初に決める3つの軸として紹介しました。
この記事では、その中の「素材」と「厚み」を、もう一段くわしく見ていきます。
私が最初に買ったパドルは、パドル2本とボール4個がセットになった、カーボンファイバー製のものでした。
いま使っているのは14mmですが、肘が痛むこともあり、16mmへの買い替えを検討しています。
素材や厚みの違いが分かると、自分に合う1本をぐっと選びやすくなります。
パドルは「フェイス・コア・厚み」の3つでできている
パドルの中を断面で見ると、大きく3つの部品でできています。
1つめは、ボールが当たる表面の「フェイス」。
2つめは、フェイスにはさまれた中身の「コア」。
3つめは、パドル全体の「厚み」です。
フェイスの素材は、主にスピンのかかりやすさや打感に関わります。
コアの素材は、打球感や音、安定感に関わります。
厚みは、打ったときのやわらかさや、反応の速さに関わります。

それぞれ、次の項目で順番に見ていきます。
フェイス素材の違い
フェイスは、ボールが直接当たる表面の素材です。
パドルの説明でよく出てくるのは、ファイバーグラス、グラファイト、カーボンの3つです。
先に伝えておくと、素材ごとの特徴は、メーカーや販売店の説明をもとにした一般的な傾向です。
同じ素材でも、作り方や表面の加工によって、打った感じは変わります。
ファイバーグラス
ガラス繊維でできた素材です。
パワー、コントロール、スピンのバランスがよく、ボールの感触もつかみやすいとされています。
価格が手ごろなパドルに多く使われています。
初めての1本や、予算を抑えたい人に選ばれやすい素材です。
グラファイト
薄くて軽く、反応が速い素材です。
打ったときの「ポン」という弾みが出やすく、コントロールと弾みのバランスがよいとされています。
同じ厚みなら、カーボンより軽めのパドルが多い傾向です。
ネット際で素早く振りたい人に向いています。
カーボン
軽くて丈夫で、フェイス素材の中では耐久性が高いとされています。
打球感はやわらかめで、ミスヒットにも強く、スピンがかけやすいという説明が多くあります。
中級者向け以上の価格帯のパドルに使われることが多い素材です。
私が最初に買ったセット品も、カーボンファイバー製と書かれていました。
ただ、当時は他の素材と打ち比べたわけではないので、素材の違いを実感できていたわけではありません。
カーボンには「ロー」と「コーティング」がある
カーボンのパドルは、表面の仕上げで大きく2つに分かれます。
カーボンの織り目をそのまま見せた「ローカーボン」は、表面がざらついていて、スピンがかかりやすいとされています。
その反面、表面を守る層がないので、傷みやすい傾向があります。
一方、「コーティング」がされたものは、表面がなめらかで、長持ちしやすいとされています。
どちらを選んでも、USA Pickleballの公認パドルであれば、表面の粗さの規定の範囲に入っています。
公認パドルについては、ピックルボールの公認パドルとは?で詳しく説明しています。
スピンは「素材」より「表面のざらつき」で決まる
ここまで素材の違いを見てきましたが、スピンのかかりやすさは、素材そのものより、表面のざらつきの影響が大きいとされています。
同じカーボンでも、ざらつきの度合いによって、スピンのかかり方は変わります。
そのため、「カーボンだからスピンがかかる」「ファイバーグラスだからかからない」と決めつけない方が安心です。
素材名だけで選ばず、実際に打ってみることをおすすめします。
試打の機会の探し方は、ピックルボールの体験会・コートの探し方でまとめています。
コア材の違い
コアは、フェイスにはさまれた中身の部分です。
外から見えないので、素材の違いは意識しにくいですが、打球感や音、安定感に関わります。
コア材の移り変わりは、パドルの進化の歴史で詳しく紹介しています。
ここでは、いま選ぶときの目安として、特徴を整理します。
ポリプロピレンのハニカム(いまの主流)
ポリプロピレンという樹脂で、ハチの巣のような形に作られたコアです。
やわらかい打感でボールを運ぶ使い方から、パワーを出す使い方まで、幅広く対応できるとされています。
そのため、初心者から上級者まで、多くのパドルで使われています。
迷ったら、まずこのタイプから考えるのが分かりやすいです。
ノーメックス
紙のような素材を、固めてハニカム状にしたコアです。
耐久性が高く、打ったときの感触がしっかりしているとされています。
弾みは出る反面、コントロールがしにくいという説明が多く、中級者以上向けとされています。
最近のパドルでは、あまり見かけなくなりました。
アルミ
軽くて、打感がやわらかいとされるコアです。
やさしい打ち方の人には向いていますが、時間がたつと曲がることがあり、強く打つ人には向かないとされています。
こちらも、いまのパドルではあまり見かけません。
フォームコア
ハニカムではなく、フォーム(発泡素材)で作られたコアです。
振動を吸収しやすく、打球感がやさしく、音も静かとされています。
知り合いのフォームコアのパドルを、試しに使わせてもらったことがあります。
とても打ちやすいと感じましたが、素材の違いを解説できるほどの感想は、まだ持てていません。
ひじや手首が心配な人は、振動をやわらげやすいという点で、候補に入れてみる価値があります。
厚みの違い(14mm・16mm)
パドルの厚みは、コアの厚さのことです。
パドルの商品ページには、「14mm」「16mm」といった数字で書かれています。
店頭やネットで見かけるのは14mmと16mmが中心で、まずはこの2つから選ぶことになります。
数字が違うだけに見えますが、打った感じには違いが出るとされています。
パドルの選び方ガイドでも触れた内容を、ここでもう少しくわしく整理します。
16mm前後:打球がやわらかく、コントロールしやすい
厚いコアは、ボールの勢いを吸収しやすいとされています。
打ったときの感触がやわらかく、ディンクやリセットなどの軽いショットを置きにいきやすいのが特徴です。
ボールが芯から少しずれて当たったときも、狙った方向に飛びやすく、スイートスポットが広いとされています。
そのため、初心者や、コントロールを重視する人に向いているという説明が多くあります。
14mm前後:反応が速く、ネット際で攻めやすい
16mmより薄い14mm前後のコアは、打球感が硬めで、ボールが当たった感触がはっきり伝わるとされています。
ネット際の短い動きでも、ボールが弾みやすく、攻めのショットを打ちやすいのが特徴です。
一方で、16mmに比べるとスイートスポットは小さめなので、狙いどおりに打つには、ある程度の慣れが必要とされています。
そのため、技術に自信がついてきた人や、攻撃的なプレーをしたい人に向いているとされています。
13mm前後の薄いパドルは少数派
14mmよりさらに薄い、13mm前後(12.7mmなど)のパドルもあります。
たとえば、Franklinの上位モデルには、12.7mmの厚みが用意されています。
ただ、扱っているモデルは多くなく、見かける機会はあまりありません。
また、厚みの数字にはっきりした業界の基準があるわけではなく、メーカーによって表記が少しずつ違うこともあります。
そのため、数字だけで決めつけず、実際に打ったときの感覚も確かめるのが安心です。
私が14mmを使って感じていること
いま私が使っているパドルは、14mmです。
ただ、プレー中に肘が痛むことがあり、いまも悩みながら使っています。
そのため、16mmへの買い替えを検討しています。
厚いほうが打球感がやわらかいとされているので、肘への負担が軽くなるか、試してみたいと思っています。
結果が分かったら、この記事に追記します。
※ 肘や手首の痛みは、パドルだけでなく、フォームや練習量などでも変わります。
痛みが続く場合は、無理をせず、医療機関に相談してください。
組み合わせで変わる打感(早見表)
ここまで、フェイス・コア・厚みを1つずつ見てきました。
実際のパドルは、この3つが組み合わさってできています。
そこで、「こんな打ち心地がほしい」という希望ごとに、選ぶときの目安をまとめました。
※ あくまで一般的な傾向をまとめたものです。同じ組み合わせでも、メーカーや作りによって打ち心地は変わります。
| ほしい打ち心地 | 厚み | コア | フェイス |
|---|---|---|---|
| やわらかく、コントロールしやすい | 16mm前後 | ポリプロピレンのハニカム、またはフォーム | カーボン、またはファイバーグラス |
| 反応が速く、攻めやすい | 14mm前後 | ポリプロピレンのハニカム | グラファイト、またはカーボン |
| スピンをかけたい | 厚みよりも表面のざらつきを重視 | ― | ローカーボンなど、ざらつきのある表面 |

表の見方
表の左端は、「どんな打ち心地がほしいか」です。
右の3列は、その希望に近づきやすい組み合わせの例です。
「やわらかさ」を重視するなら、厚みと、フォームやポリプロピレンのコアを見ます。
「反応の速さ」を重視するなら、薄めの厚みと、グラファイトやカーボンのフェイスを見ます。
スピンについては、前に書いたとおり、素材そのものより、表面のざらつきの影響が大きいとされています。
そのため、スピンを重視する場合は、素材名だけでなく、表面の仕上げも確認するのがおすすめです。
自分に合う組み合わせの選び方
ここまでの内容をもとに、どんな人がどの組み合わせを見るとよいかを、タイプ別にまとめます。
どれも「一般的な目安」なので、最後は実際に打って確かめてみてください。
初めて買う人
最初は、16mm前後のポリプロピレンのハニカムのパドルから考えると分かりやすいです。
スイートスポットが広めで、打球感がやわらかいとされているので、狙ったところに打ちやすいと言われています。
私が最初に買ったセット品も、16mmでした。
フェイスは、ファイバーグラスかカーボンのものが選びやすいです。
価格が手ごろなものから、じっくり選べます。
最初から細かい違いにこだわりすぎず、まずは使いやすい1本で慣れていくのがおすすめです。
慣れてきて、攻めのプレーを増やしたい人
ネット際の速い打ち合いで攻めたくなってきたら、14mm前後のパドルを検討してみてください。
反応が速く、弾みが出やすいとされています。
フェイスはグラファイトやカーボンが選択肢になります。
ただし、スイートスポットが小さめとされているので、まずは試打をしてから選ぶと安心です。
ひじ・手首が心配な人
打ったときの衝撃をやわらげたい人は、次の点を見てみてください。
- 厚みは16mm前後を選ぶ
- コアは、振動を吸収しやすいとされるフォームも候補にする
- 重さや形も合わせて確認する
私自身が、14mmで肘が痛むことがあり、16mmへの買い替えを検討しているところです。
ひじ・手首の痛みは、パドルだけで決まるものではありません。
痛みが続くときは、無理をせず、医療機関に相談してください。
ひじ・手首が心配な人向けのポイントは、パドルの選び方完全ガイドでもまとめています。
迷ったら、診断ツールを使う
素材や厚みで迷ったら、プレースタイルやレベルから選ぶ方法もあります。
スイートスポットのパドル診断では、30秒で自分に合うタイプが分かります。
結果をもとに、この記事で見た素材や厚みの違いを、もう一度見直してみてください。
まとめ
パドルの素材と厚みの違いを、あらためて整理します。
- フェイスは、ファイバーグラス、グラファイト、カーボンなどがある
- スピンは、素材そのものより、表面のざらつきの影響が大きいとされる
- コアは、ポリプロピレンのハニカムが主流で、フォームは振動を吸収しやすいとされる
- 厚みは14mmと16mmが中心で、16mm前後がやわらかく、14mm前後が反応が速いとされる
- 13mm前後の薄いパドルもあるが少数派で、厚みの表記はメーカーによって少しずつ違う
素材や厚みの違いは、数字や言葉だけでは分かりにくい部分があります。
気になったパドルは、試打会などで、実際に打ってみるのがいちばんです。
試打の機会の探し方は、ピックルボールの体験会・コートの探し方でまとめています。
自分に合うタイプで迷ったら、パドル診断もあわせて使ってみてください。
パドル選びの全体像は、ピックルボールパドルの選び方完全ガイドで紹介しています。
※この記事は、2026年10月時点の情報をもとに書いています。